2007 | Single Video Installation | Single channel video ×1 (40mins.50sec.)

制作:2007
制作地:日本
映像インスタレーション、あるいは映像単独上映 1面映像×1

yu-hi
吉野さん_1200
靴下_1200
tatinoite
donnakao
intervew
kodomo
料理_1200
川遊び_1200
寂しい背中_1200
yoru
杖おじさん_1200
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yu-hi
吉野さん_1200
靴下_1200
tatinoite
donnakao
intervew
kodomo
料理_1200
川遊び_1200
寂しい背中_1200
yoru
杖おじさん_1200
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イントロダクション

本作は、河原に佇むブルーシートで作られたサーカステントで暮らす、ピエロのホームレスを記録した映像作品である。彼の姿は川の周囲に住む大人たちに不気味な印象を与えているが、子供たちには愛され、芸を披露する彼の元にはたびたび子供たちが遊びにくる。中でもミホちゃんという女の子はとくにピエロのことを気にかけており、「ピエ郎さん」と呼び、親しみを持って関わっていた。大人の中にも、彼の存在に理解を示す人はおり、なかでも吉野さんは、彼が窮地に立たされたときには必ず味方となっていた。
ピエロの日常生活の中では、河原で暮らすホームレスならではの、小さな事件や大きな事件が繰り広げられる。ピエロが留守の間に、彼のしつらえたブリキの缶のポストが、中・高校生のいたずらで壊された。吉野さんとミホちゃんは、ピエロに対する周囲の悪意に憤慨する。
そんな小さな事件が起こりながらも、ピエロの暮らしはなんとか続いていた。そんな矢先、国土交通省の見回りがいよいよピエロの元にやってくる。速やかに立ち退くように伝えられる。吉野さんは、ピエロ以外のホームレスたちが他にもたくさん河原に住んでいるのに、なんでピエ郎だけが追い出されなければならないのかと、再び憤慨するのであった。
そのような中でついに、ピエロの立退に決定打を与えるような大きな事件が起こってしまう。河原でどんど焼きの放火事件が起きたのだ。大人たちの懐疑の目は自ずと、河原に住む怪しいピエロに向けられてしまう。「いつまでもここで暮らせたらいいなあ」と穏やかに微笑んでいた白塗りの顔の裏には、いつしか寂しさが色濃くなる。そしてピエロはある日、姿を消してしまい・・・。